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抜いた歯は生えてきません.削った歯は元に戻せません。歯科治療は両刃の剣であることを理解して治療を受けてくださるようおねがいします.

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過剰介入に十分注意する




過剰介入が歯の健康に対する脅威になっている

 
 イヴァン・イリイチが「医療そのものが健康に対する主要な脅威になりつつある」とその著書『脱病院化社会』で、現代医療に警鐘を鳴らしたのは今から30年も前のことです.

 そして、その危惧は少なくとも歯科医療に関しては、現実のものとなってしまいました.

 現代の歯科臨床では、歯医者に行くたびに歯を削られ、健康なエナメル質やゾウゲ質が痛めつけられ、神経をとられ、抜かなくてもよい歯が簡単に抜歯されて役にたたないインプラントが口の中に突き出て、人生の終末には口の中が目も当てられない状態になってしまっているということが現実に起こっているのです.


 私たちはこのような過剰介入がもたらす、口や歯の健康被害が増加していることに危機感を持っています.


このページの目次
*過剰介入が歯の健康に対する脅威になっている

*過剰介入は口の崩壊を招きます

*歯科治療は過剰介入を招きやすい

*過剰介入の代表は”削りすぎの歯科治療”

*歯科治療には得るものと失うものがある


過剰介入は口の崩壊を招きます

 
 歯医者に行って安易に歯を削ってしまうことは、二次的なむし歯の発生を促す可能性を高くしています.

 二次的なむし歯をさらに削ればますます、歯質は少なくなり、最終的にはその歯を抜歯にいざなうことになってしまいます.

 一本の抜歯は機能回復のために健康な歯を削ったり、インプラントを埋入したりすることで、くちの崩壊を早めることになります.

 簡単に歯を削ってしまうことや、抜かなくてもよい歯を簡単に抜歯してしまう行為は口の健康を害する行為なのです.

「歯科的介入は必要最小限にするべきである」.

 私は声を大にしてそう叫びたいと思います.

 《削ることからはじまる口の崩壊について詳しく》


歯科治療は過剰介入を招きやすい

 一般医科では過剰介入が問題になったということはあまり聞きません.

 では、なぜ歯科治療では過剰介入が問題になるのでしょうか?

 風邪をひいてお医者さんで注射をしてもらうのと歯医者でむし歯をつめてもらうのは、同じ”治療”といっても、その意味するところはかなり違います.

 お医者さんでは炎症や外傷などの病理現象を”治す”治療が主になりますが、むし歯の治療は細菌の侵入によってできた穴を”直す”修復(しゅうふく)という意味合いが大きくなるからです.

 歯科治療は伝統的に穴をふさいだり、冠をかぶせたりすることに重きがおかれてきたので、この”直す”修復処置が治療の中心でした

 修復処置というのは、歯を削って詰め物や冠、ブリッジを入れる処置のことです.インプラントもこの中に含めてよいと思います.

 これらの処置は歯を削ることが主な内容で、白い歯を入れる、補綴物(ほてつぶつ)が取れないようにと、往々にして過剰に削りすぎてしまう傾向が強くなります.

 さらに、健康な歯を詰め物や冠、ブリッジなどのために削ったり、健康な骨をドリるしてインプラントを埋入したりするのが過剰介入の最たるものです.

 したがって、修復処置に重きをおく歯科治療ではどうしても過剰介入しやすくなってしまうわけです.

 歯科治療では、”治す”局面と”直す”局面の二つの局面をしっかり区別して治療にあたることが、過剰な介入のコントロールになります.
 《”治す”局面と”直す”局面についてはこちら》



過剰介入の代表は削りすぎの歯科治療


 現代歯科治療の切削器具や麻酔の進歩は目覚ましいものがあります.

 それによって歯を削ることが容易になり、このことが歯の寿命を短くしてしまっているきらいがあります.

 目先の審美性や咀嚼能力回復のために健康なエナメル質を全部削りとってしまう治療を続けていると、口全体の崩壊を早めてしまう可能性があります.

 「こんなに削ってしまって・・・・」とため息をつきたくなる症例が後を絶ちません.

 「これほどまで削られてしまうことを知っていたら、セラミックの歯を頼まなかったのに」と後悔している患者さんも一人や二人でではありません.


 過剰介入には安易な抜歯や抜髄、インプラントの埋入などがありますが、その代表選手はやはり、”削りすぎの歯科治療”だと思います.
 《削りすぎの歯科治療について詳しく》



歯科治療には得るものと失うものがある

 歯科治療では得るものと失うものがあります.

 得るものより失うものの方が大きいときその歯科治療は過剰介入になります.

 しかし、得るものと失うものはその患者さんの考え方によって異なるので、こういう治療が過剰介入である、と断定することはできません..

 その歯科治療をおこなうとき、どの程度の犠牲を払うことによってどのような結果が得られるのか、その犠牲を払ってでもその結果を自分は望んでいるのかをよく確認してからその治療を受ける必要があります. 


 例えば白い歯セラミックは通常の冠より健康な歯質を削ることで審美性を得ようとします.

 健康なエナメル質を犠牲にして、またそれによっておこるマイナスの面を考慮しても、白い歯が欲しいのかよく考えるべきです.


 インプラントは健康なあごの骨を除去して生体に異物を突き刺し歯があるように見せようとします.

 それによって起こる高頻度のトラブルを覚悟して、異物を生体に埋め込みたいのかどうか、十分考えてください.


 ホワイトニングは歯を白くすると称して、化学薬品で健全なエナメル質に傷をつけています.

 一旦白くなった歯もしばらくすると黒ずんできます.

 さらに将来傷つけられたエナメル質がトラブルを起こすことも否定できません.


 インプラントもセラミックもホワイトニングも、一時的には患者さんが望んでいたような効果を得ることができるかもしれませんが、歯や口の健康にとってはマイナスの面が大きすぎるので、私は過剰介入だと考えています.

 《さらに詳しく》



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