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抜いた歯は生えてきません.削った歯は元に戻せません。歯科治療は両刃の剣であることを理解して治療を受けてくださるようおねがいします.

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インプラントのアフターケアはどうするの?



 
インプラントは埋入手術が成功したからといって喜んではいられません.

メインテナンスは一生続けなくてはなりませんし、トラブルが起こって、リカバリーが必要なときも出てきます.

一旦インプラントを入れてしまうと、その後の歯の治療はインプラントに支配されてしまいます.

 実はこのことが、インプラント治療の大きな問題点なのです.


インプラントのメインテナンス、リカバリーは大丈夫?


 人生80年の時代、インプラントを入れたら一生ケアを続けなければなりません.

 しかし、インプラントを勧める歯科医はインプラントを埋入するまでは熱心に面倒をみてくれますが、術後のケアとなるとあまり真摯に対応してくれないのが一般的です.

 メインテナンスはインプラントの知識もあまりない衛生士さんに任せきりという歯科医師がほとんどなのです.

 その衛生士さんもいつの間にかいなくなって、次々と担当が代わってしまいます.

 場合によっては担当した歯科医その人が歯科医院からいなくなってしまうこともあります.

 歯科医師が他界してしまったり、歯科医院が閉院してしまったということも珍しいことではありません.

 インプラント周囲炎のところにも書きましたが、インプラントの管理は歯周病の管理とは似て非なるものがあります.

 「インプラントのアフターケアをしてください」とインプラントに精通していない私のような一般歯科医のところに来ていただいても対応できないというのが、正直なところです.

 これはアフターケアだけではなく、トラブルが起こった時のリカバリーについても同様のことです.

 担当医以外のインプラントジストに頼んでも、自分のところでインプラントを再度入れるのでなければその後始末を引き受けてはくれる人はあまりいないと思います.

 トラブルが起こった時、インプラントを埋入した歯科医に最後まで責任もって対処して欲しいのですが、知らん顔を決め込むか、クレームは弁護士の方へお願いしますという不誠実な歯科医院がほとんどなのです.

 インプラントを埋入するときにはそのあたりのことも担当医と十分話し合っておくべきだと思います.


インプラントが入った口のメインテナンスは難しい


 根だけしか残っていない奥歯を何とか残せないだろうか、と60代の女性が来院しました.

 かぶせてあったクラウンがとれてしまったので歯科医院に行ったのですが、抜いてインプラントにすること勧められ、それ以外の治療を希望するのであれば他へ行って欲しいと言われてしまったそうです.

 当該の歯の表面は真っ黒に変色しており、ほぼ残根状態でした.レントゲンをみると、歯槽骨の吸収も大分進んでいます.一般的には抜くと言われても仕方がない歯ですが、残す努力をしてみる価値はありそうです.

 患者さんもなるべく抜きたくないということで来院したので、すぐにでもその治療にとりかかりたかったのですが、一つ障害がありました.

 その歯の後ろにインプラントが埋入されていたのです.

 主訴のうちの抜かずに治すことは私の医院でも十分対応できますが、インプラントの入った口を生涯にわたって健康に維持することはとても難しくなります.
  一生の間、28本の歯を失わずに過ごすことは至難のわざです.

 長い人生の間、歯を失う方が自然であると考えるのが普通です.

 ましてや、何らかの理由で歯を失い、インプラントを埋入した人がそれ以降1本も歯を失わずに生涯をまっとうすることは難しいと考えた方がよさそうです.

 重度歯周病におちいった歯はまったく健全な歯に比べて寿命は短くなります.

 健全な歯でもある日突然破折してしまうこともあります.

 クラウンが外れてしまった歯が残根状態で、再度クラウンをかぶせることができないということもしばしばおこります.

 したがって、将来歯を失ったときにどのように対処するかを考えておくことは歯科治療において大切なことになります.

 しかし、安易にインプラントを埋入してしまうと、その選択肢が限られてきます.

 歯を一本失うたびにインプラントを入れ続けるのか、インプラントと入れ歯が混在した状態を許容するのか、あるいは抜けたままで放置するのか、という選択肢から一つを選ばなければなりません.

 入れ歯がイヤでインプラントを入れたのに、結局は入れ歯を選択するのか、歯がだめになるたびに一本30万円も40万円もするインプラントを次から次へと入れ続けるのかということになります.

 例え高額なインプラントを入れられる経済力と精神的タフさと健康な肉体があったとしても、行き当たりばったりに埋入されたインプラントが口腔内(こうくうない)の健康に役立つとはとても思えません.

 インプラントを入れるときには、10年後、20年後、30年後を見据えた治療計画をたて、施術を受けるようにしてください.

 インプラントだけではなく口全体のメインテナンスを生涯にわたって引き受けてくれる歯科医を探してください.

 加齢とともに身体は変化すること、長い人生、大きな病気に遭遇することや身体が思うように動かなくなる時がくることも考慮しておいてください.


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